森田起也@パソコン修理の鉄人・(株)日本ピーシーエキスパート代表
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ファイルを削除してさらにゴミ箱を空にしてしまった後に、間違いに気づいて・・・・何てことがたまにあります。このような場合の対処方法を解説します。また、削除したファイルがなぜ復旧できるのかも説明します。
ファイル書き込みの仕組み
パソコンに情報を記録する方法は、今はHDDに磁器情報を書き込むことが主流となってます。HDD内部には、アナログレコードやCD・DVDのような円盤の記録ディスクが高速で回転しており、ディスクに情報を書き込んでいます。
(画像:ウィキペディアから)
HDDは非常に多くの情報を書き込むことができる媒体で、書き込んだ情報は、「目次」のようなもので整理・管理をしています。
「目次」には、
メールのデータは、〇ページの〇行目に書かれています
動画データは、〇ページの〇行目から□ページの□行目まで書かれてます
など、HDDのどこに情報が書き込まれているかが記載されています。
例えば、デジカメの写真をHDDにコピーをするときは
- 「目次」を見て、空いているページの空いている行を探す
- そこにデジカメ写真のデータを書き込む
- 書き込んだ場所(何ページの何行目)を目次に追加する
このようなことを行います。
ファイルを読むときは、「目次」を見て、データが書き込まれているページ、行数へ実際に読みに行くということになります。
ファイル削除の方法
ファイルを削除する場合は、実は、「目次」だけを削除します。つまり実際のデジカメ写真のデータはいちいち消しません。これがポイントとなります。
OSは、多くのファイルを自動で書き込んでいます
ところで、WIndowsなどのOSは、ユーザーが意識していないところで、いろいろなファイルをHDDに書き込んでいます。例えば、メール受信をするときは、実際のメールファイルをHDDに記憶して、初めてメールソフトでメールを見ることができます。g-mailでも同じです。インターネットキャッシュといって、クリックしてページを開く瞬間に、そのページのイメージのファイルをHDDに書き込んで、これを表示しています。
そのすべての工程で、「目次」を見て、空いているページ、行に書き込みを行い、「目次」に加えています。WIndowsを起動するとき、終了するときにも何十なん百というファイルを書き込んでいます。新しいファイルを書き込むだけでなく、既存のファイルに変更を加える場合は、ファイルの大きさが大きくなるので、もし、今保存しているページ、行が足りなくなった場合は、「目次」を確認して、大きくなったファイルが現在の場所に収まるか確認をして、収まらない場合には、別の空いた場所を選んでそこに書き込み、「目次」を更新しています。
削除されたデータは残る
先ほどの、削除した写真データは、目次から消去されても、実際には残っていると説明しましたが、OSはいろいろなデータを書き込むので、写真データが保存されていたページ・行数に運悪く、別ファイルが書き込まれてしまった場合は、この写真データは地球上からなくなることになります。逆にいえば、この写真データが別のファイルに上書きされなければ、復旧ができるのです!
このような、目次には載っていないけど、磁気情報として残っているファイルを収集するソフトが、「データ復旧ソフト」です。比較的有名なソフトは、「ファイナルデータ」です。
結論
誤ってゴミ箱を空にしてしまった場合は、
- 上書きが発生しないように、PCを起動しない
- 適切なデータ復旧ソフトで復旧をする
これが重要です。1.は、非常に重要でこれがデータ復旧の確率を大きく変えます。ご自身でデータ復旧すれば、かなり低コストでデータ復旧ができるようになってきましたが、データ復旧ソフトを、PCにインストールするときに、上書きが発生してしまいますので、この方法はお勧めできません。
直ちにHDDを取り外して、別PCから復旧したほうが良いです。
もし、ご自身で復旧する自信がない方は、とにかく、‘PCの電源を直ちに切って専門業者に依頼したほうが良いでしょう。
もちろん、弊社でもHDDからのデータ復旧を行っております。詳細は、データ復旧ページをご覧ください。