修理実績

Q:パソコン高速化で、MLC、TLCの耐久性の違いはあるの?

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森田起也@パソコン修理の鉄人・(株)PCエキスパート代表

パソコン修理の鉄人として、千葉県でパソコン修理事業を営んでいます。この道20年、日本全国対応しております!主に産業用PCなど他のパソコン修理屋さんでは困難とされる修理を得意としています。趣味はトライアスロンでそっちでも鉄人です!!

パソコン高速化では、HDDをSSDに交換しますが、SSDの種類でMLCとTLCがあるようですが、耐久性に違いはあるのでしょうか?パソコン修理の鉄人がお答えします。

 

A:MLCより、TLCは理論的な耐久性は劣ります

SSDとは、セルと言われる記憶するための素子に情報を保存しますが、一つの素子に入れる情報量によって、SSDの種類が変わります。
記憶容量を大きくするためには、セルを増やすか、セルに入れる情報量を増やす必要があります。今までは、セル数を増やしてきましたが、さらなる高容量化のために、セルに入れる情報量を増やすことによって一気に容量アップが図られ、コストダウンも実現しました。昨今の低価格化、高容量化はMLC→TLCへの移行によるものなのです。

1セルに1ビット(2通りの情報)を入れるのがSLCタイプ Single Level Cell

最も耐久性が高く、信頼性が高いです。その分高額で15年以上昔はこのタイプしかありませんでした。今は産業用で使われています(弊社でも取り扱いあります)
1セルの書き換え回数は10万回程度とされています。

1セルに2ビット(4通りの情報)を入れるのがMLCタイプ Multi Level Cell

耐久性はSLCに劣りますが、1セルに4通りの情報を入れられるので、一気にコストダウン、大容量化を実現しました。MLCは市場に出回ったころは、「プチフリ」と呼ばれる悪名高い現象でかなり悩まされましたが、キャッシュや、コントローラーの技術革新により、SLCに劣るどころかそれ以上の性能を獲得しました。SSD普及の立役者です。現在では一般向けハイエンドSSDとして、または、ローコストタイプの産業用のSSDとして使われています。
1セルの書き換え回数はSLCの10分の1程度です。

1セルに3ビット(8通りの情報)を入れるのがTLCタイプ Toriple Level Cell

耐久性はMLCよりさらに劣りますが、1セルに8通りの情報を入れられるので、さらなる大容量化、コストダウンを実現しています。これにより一気にSSDが普及した感があります。現在使われているSSDはほとんどがこのタイプです。
1セルの書き換え回数はMLCのさらに半分程度です。

 

TLCは、MLCより耐久性は劣りますが、実用上問題はありません

TLCは、MLCの半分ほどの書き換え可能回数ですが、現在はコントローラーの技術が進んでおり、個人用途においては実用上問題はありません。保証期間(たいてい3年間)内でしたら普通の使い方はできます。しかし、サーバー等にTLCタイプを使用すると、数か月で書き込み上限に達することがあり、留意が必要です。2018年には、さらにQLCタイプ(1セルに4ビット、16通りの情報を記憶)がリリースされるそうで、さらなるSSDの低価格化、大容量化が進みます。

ほとんどのパソコンにはTLCタイプ、QLCタイプが装着されることが予想されますが、パソコン修理の鉄人は、MLCやSLCタイプにSSDに交換することも可能で、超高耐久タイプパソコンをおつくりすることも可能です!!

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