修理実績

1万円以下で作るハイレゾネットワークオーディオプレーヤー!(中編)

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森田起也@パソコン修理の鉄人・(株)PCエキスパート代表

パソコン修理の鉄人として、千葉県でパソコン修理事業を営んでいます。この道20年、日本全国対応しております!主に産業用PCなど他のパソコン修理屋さんでは困難とされる修理を得意としています。趣味はトライアスロンでそっちでも鉄人です!!

前回は、ハイレゾはCD以上の音質であることをお話ししました。

今回は、さっそく1万円以下で作れるハイレゾプレーヤーをご紹介します!!!と言いたいところですが、その前にまだウンチクを・・・・

 

市販のハイレゾプレーヤーって高い?

 

ハイレゾを再生する機械はCDより高音質なだけ、高価なのでは?と思いますね。一般に、ハイレゾの代表格であるSACD(スーパーオーディオCD)のプレーヤーはかなり高額です。
有名なものとして、DENONのSACDプレーヤDCD-1600NEは89,000円くらい。CDプレーヤーは今では1万円以下も多い中、SACDプレーヤは最も安いものでも、30,000円はします!

ちなみに私が持っているのは、下記3台です。

DENON DCD-1650??のSACDプレーヤ(当時15万くらい?)

 

マランツのネットワークプレーヤー NA7004(5万くらい)

 

ヤマハのネットワークプレーヤーNA-2000(20万円!)

 

ご想像通りハイレゾプレーヤーの代表格である、SACDプレーヤーは通常のCDプレーヤーより高価です。

 

 

 

ハイレゾを理解するうえで必要な用語

ハイレゾの音楽配信サイト等に出てくる用語について解説します。(最低限必要なものを取り上げます)

音質を決める要素は主に2つあります。

  1. サンプリング周波数
    これは、音楽を時分割する細かさではありますが、実際には、どのくらいの高音まで再現が可能かという指標でもあります。とりあえずは、この値が大きいほど、再生できる高音限界が高いと覚えておいてください。
    例:CD音質→44.1kHz(約20kHzまで再生可能) 96kHz(約40kHzまで再生可能・このくらいならまず大丈夫)
  2. 量子化ビット数
    これは、音をどのくらいの精度で記録しているかという数値です。
    例:CDは16ビットで、65536段階で表現 よくあるのが、24ビット:1670万段階、32ビット:42億段階(個人的には24ビットで十分だと思っています)
    この数値が大きければそれだけ微妙な音の変化や、小さな音の再現性が高くなります。例えばライブ会場の空気感の再現がリアルになります

 

まとめると、CDは44.1kHz 16bit

ハイレゾは、96kHz 24bitや、48kHz 24bitなどがあります

 

コンピューターの進歩により、自作が可能な時代に

CDは、16bitの信号を1秒間に44100分割しています。つまり、1秒間に約700kbitのデータ量を処理する必要があります。そして、これが左右ありますので、約1500kbitのデータ量となります。なお、フロッピーディスクの記憶容量は、11200kbitです。
このデータ量は1980年代当時はとてつもないデータ量でした。

例えば、このころのCPUの速度は、10MHz以下であり、HDDはまだ一般的ではなくフロッピーディスクの時代だったのです。したがって、パソコン等でCDレベルの音を処理することなんて不可能でした。

 

そして、時が経ち、今は手のひらサイズのコンピューターでも、1GHzの処理速度を持ち、データ転送速度は、遅くても160Mbps(160000kbps)くらいまでになりました。無線LANの速度も2MB/s=16Mbpsくらいは余裕という状況です。

CDのデータ量であれば、一般的なパソコンで余裕でリアルタイムにデータ処理をできるくらいまでにコンピュータの性能が上がったのです!

一方、ハイレゾのデータは、例えば、96kHz 24bitのデータは、1秒間に4600kbit(つまり4.6Mbps)のデータ量(で、このくらいであれば、まだPCで処理ができてしまいます!!!

実際には、圧縮技術も発達したので、データ転送時にはデータを10分の1くらいまで圧縮ができるので、無線LANでも、十分にリアルタイム転送できるくらいのデータ量なんです。

数字が出てきてめんどくさいのでまとめると、

手のひらサイズのコンピューターでも十分にハイレゾのデータを処理できるようになったということです!!!!

ならば、プレーヤーを作っちゃおうということです!

 

超お手軽コンピュータRaspberry Piとは?

 

じゃじゃーーん!これが、かの有名な、Raspberry Pi 3です。

「らずべりーぱい」って読みます。「らずぱい」ともよびます

手のひらに収まるサイズで、なんと、

CPU:クアッドコアの1.2GHz
メモリ:1GB
HDDはないけど、MicroSDスロット搭載
USBが4個させる
無線LAN、Bluetooth内蔵!!!!

こんなにすごいコンピュータがアマゾンで5312円ほどで買えるのです!!!

そして、ハイレゾのデータを音楽に変換するDA変換ボードは

こんな小さな基板です!!!

 

 

まとめ

CDより高音質なオーディオを「ハイレゾオーディオ」と言い、これを再生するための機械は一般に高額です。

そして、ハイレゾを扱ううえで、重要な用語として、

  1. サンプリング周波数
  2. 量子化ビット数

というものがあり、いずれも数字が大きければ大きいほど音が良いとされています。

CD音質は

44.1kHz(よんじゅうよんきろへるつ)16bit(じゅうろくびっと)

で、個人的にはハイレゾデータは

96kHz 24bitで十分かなって思ってます。

コンピュータの進化により、こんな手のひらサイズのコンピュータでプレーヤーが作れちゃうようになりました!!!

 

次回はパソコンど素人、オーディオ自作経験ゼロのげんき平和堂の辻村氏にこれを使って実際にオーディオプレーヤーを作ってもらいます!!!!