森田起也@パソコン修理の鉄人・(株)日本ピーシーエキスパート代表
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旧型パソコンにおいて、修理と仮想化どちらがいいのか? について解説します。
どちらがよいかといえば、今後もずっと使えるようにするという目的があれば、当然仮想化のほうがよいことになります。仮想化をすれば、ハードウェアの寿命に関係なく、アプリケーションを動かすことができるようになるからです。
仮想化のメリットとは?
仮想化のメリットの記事でも書いた通り、仮想化を行うことにより、部品入手可能なコンピュータにて、過去の資産である旧来のアプリケーションを動かすことができるようになります。パソコンを修理する目的は、たいていの場合、アプリケーションとデータを今まで通り使うことであるので、そのアプリケーションがどこで動こうが関係ないのです。昔から使っているパソコン上でうごかす必要は必ずしもなく、最新のパソコンで今までのソフトが動けばそれに越したことはないのではないでしょうか?
仮想化のデメリットとは?
仮想化を行うには下記が必要になります。
- 修理PCの周辺機器を調査して、仮想環境のホストOSのドライバを入手
- ホストPCを準備
- 修理PCのHDDイメージの複製
- 修理PCの環境を仮想環境にて動作するようにドライバを交換
- IO処理のオーバーヘッドにより動作不具合が起こらないか確認
このように、非常に多くの労力が必要なため修理よりコストが買ってしまいます。これがデメリットといえるでしょう。
修理のメリットとは?
正直、仮想化が可能な修理案件について、修理のメリットはあまりないと思います。このため、デメリットを考えてみましょう。
修理のデメリットとは?
仮想化に対して、修理のデメリットは非常に多くあります。
- 部品の入手が困難なため、納期の予想が難しい
- 故障個所以外の経年劣化も考えられるので、修理後別箇所が故障する可能性が非常に高い
- 旧型PCの修理には、高い技術や、豊富な経験・知識が必要とされるので、費用が通常のパソコンのそれより大幅に高くなってしまう場合が多い
- 一定以上の性能を維持するためにはメンテナンスが必須
まとめ
旧型パソコンが故障してしまい、仮想化が可能な場合(仮想化が可能か不可能化は過去の「どんなPCでも仮想化できるの?」の記事を参考にしてください)は、予算がじゅぶんにある場合は、修理ではなく、仮想化をやってしまったほうが酔いと思います。
ただし、時期のシステムリプレースまでのつなぎとして1,2か月動けばよいということであれば、修理を選択する余地もあるかと思います。
パソコン修理の鉄人は、仮想化技術を常に磨いております。仮想化についてわからないことがあればお尋ねください!