森田起也@パソコン修理の鉄人・(株)日本ピーシーエキスパート代表
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【ご依頼主】石川県珠洲市のI社様
【ご相談内容】品質管理に使用している端末のマウスが使えない
【鉄人の修理内容】バックアップ電池内蔵チップから、電池摘出ソケット化
【費用】税別200,000円以上
Windows3.1の非常に古い液晶一体型のパソコンの修理です。ドイツ製のパソコンです!
マウスが動かないということだったので、まず、マウスのPS/2コネクタの半田クラックを疑ったのですが、問題なし。この時代には、USBはまだ一般的ではなく、USBマウスを取り付けても、Windows3.1では、うまく動きませんでした。
BIOS設定画面をよく見ると、PS/2マウスが無効になっています!なんだ、これだけか?と思い、有効にして再起動すると、なぜかマウスが使えない!
再度BIOS画面を見ると、また無効になっています!
どうやら、デフォルト設定では、PS/2マウスが無効になり、再起動してもデフォルトに必ず戻ってしまうことがわかりました。
そこで、このチップ。24pinリアルタイムクロックのチップです。
互換チップに、DS12887A、bq3287AMTがあり、リチウム電池を内蔵しています。この内部電池は1次電池なので、放電してしまうのです。
早速チップの電池を摘出します。
内蔵電池が見えました。これを、慎重に取り外します。
うまく取れました!!
代わりに、リチウム電池のソケットを半田付けします。
キレイにマウントして、今後リチウム電池が切れても、簡単に交換できるようになりました。
見事、Windows3.1にて、マウスが動作するようになりました!!!
昔のパソコンも、今のパソコンも純正パーツがなくても、まずは現象を確認し、徹底的に調べて故障個所を突き止めることが大切です。原因さえわかれば、純正のパーツがなくても何とかなるものです。
現に、多くのパソコンはメーカー保有部品がないということで他社では修理不可能で断られたものです。そして実際に修理が完了し現場に復帰しております!!
修理を絶対にあきらめない。なんとしても修理するという強い意志が大切なのです。
メーカーや、修理店で断られてお困りの方は、ご相談ください。旧型パソコンのページも参考にしてください。