修理実績

ミツトヨ 三次元測定機 MCOSMOS の専用パソコン IBM 300PL WindowsNT4.0が起動しなくなった!

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森田起也@パソコン修理の鉄人・(株)日本ピーシーエキスパート代表

1995年シリコンバレーでパソコンと出会い、プラント制御、カーナビの開発・設計を経て2003年に独立。産業用PC修理延命事業を開始。現在はパソコン修理の鉄人として、千葉県柏市にて、日本全国の生産現場の旧型PC修理・延命を行っております!趣味はトライアスロンでそっちでも鉄人です!!

【ご依頼者様】栃木県芳賀郡市貝町のお客様
【ご依頼内容】300PL type6862-W8JのWindowsNTを動作するようにしてほしい。さらに延命もしてほしい
【鉄人の修理内容】HDDデータ復旧・OSシステム復旧・アプリ復旧、PCの延命措置

「パソコン前面」の状態です。特に大きな傷・汚れ等はありません。

「パソコン裏面」です。大きな傷やネジ抜けなどは無い様です。 パラレルポートにランセンスドングルが刺さっています

天板を外し分解調査します。この時代のPCは、かなりお金がかかっておりそう簡単には故障しません。

ATX電源の定格出力を調査します 定格は確保されていますが内部には、アルミ電解コンデンサが多用されており、いつ故障してもおかしくない状態です。

ソフトやデータが保存された最も需要なストレージです。

WD社製の一般HDD 産業用途には適さないストレージです。OSの情報もこちらに入っております。

HDDは経年劣化しています また、弊社テスト環境でもOS起動しません ソフトを動作させるためには高度な修復作業が必要です。

ISA通信ボード。このボードは正常です

CPUロジックボードを外して検査します。 最小構成で検証しても通電しない重度な障害です。ボード一式の交換が必要です

同型CPUロジックボードを海外から調達しました。国内では手に入りませんが、海外からはまだまだ入手ができます。

経年劣化したコンデンサー部品は全数信頼性の高い日本製部品へ交換しました。これで、延命が可能となります。

CPUとメモリを組み戻して検証継続します。

メーカーロゴPOST表示を確認しました。

POSTErrorあり 修正します

アイドル状態の半導体部品熱分布をサーモグラフィー撮影して確認 異常発熱無し

純正電源は劣化が激しいので、日本製の高信頼性電源に交換します

HDDは故障しやすいので、産業用のSSDに交換しました。もちろん、内部データはそっくりそのままコピーしてます

windowsNT起動 スタンドアローンでミツトヨの三次元測定機 MCOSMOS起動確認しました。

24時間電源を遮断した後のコールドブート検査 NT起動するがマウスとキーボード反応しない事象あり。 再起動するウォームブートでは認識確認。 準備した複数の別CPUボードでコールドブート検証継続し一番安定するボードへ交換しました

産業用SSDへ交換しNT環境をクローン化転送します

パラレルポートにドングルを装着してミツトヨソフト起動を確認

エージングして半導体温度上昇測定

光学ドライブも故障していたため交換しました

本修理の為に動作検証した同じ仕様のメインボード4基 お客様環境で最も安定動作するメインボードを選択しました。

仮組立てします。

本組立て お送り頂いたミツトヨソフトは今回再インストールすることなく済みました。

本産業用コンピュータで最も重要な三次元測定機 MCOSMOS起動確認を行います。 この状態で10時間エージングし24時間電源遮断してコールドブート試験パスすれば出荷準備いたします