製造現場で使用されている旧型ノートPCのデータ復旧・修理事例

1995年シリコンバレーでパソコンと出会い、プラント制御、カーナビの開発・設計を経て2003年に独立。産業用PC修理延命事業を開始。現在はパソコン修理の鉄人として、千葉県柏市にて、日本全国の生産現場の旧型PC修理・延命を行っております！趣味はトライアスロンでそっちでも鉄人です！！

旧型ノートPC「Aspire 1360」の修理とデータ復旧で安定稼働をサポート

生産現場でのPCの突然の故障は業務に大きな支障をきたすものです。今回は、製造装置を制御しているAspire 1360が正常に動作しなくなり、修理とデータ復旧のご依頼をいただきました。異音や液晶の不良、重度物理障害のHDDがありましたが、迅速かつ的確な対応で装置の稼働を再開することができました。

本案件のPCは長年使い続けられ、HDDは物理障害、液晶パネルには不具合が生じていました。このため、データ復旧や筐体交換を含む修理プランを提案しました。今回は、

といった対応を行いました。修理の際には、古いPCの環境を再現するため、外観から動作環境まで細部にこだわった作業を実施しています。

HDDは重度の物理障害がありましたが、できる限りのデータを外部機関で復旧。最終的には約50％のデータ復旧に成功しました。これにより、過去のデータ資産も可能な限り保持できました。

HDDの物理障害から復旧したデータです。重要なデータの保持率は約50％となりました。

液晶パネルと筐体には特に注意を払いました。オリジナルのPCは液体や薬品の影響で外観が劣化しており、汎用品の部品が使用できないため、ヨーロッパから同型のAspire 1360を調達。これにより、オリジナルの操作感と環境を再現しました。

左が故障したオリジナルPC、右が新たに調達した同型PCです。オリジナル環境を可能な限り再現しました。

環境再構築後、データを再配置し、パラレルポートやUSBポート、PCカードスロットなど、外部機器との接続動作を確認しました。これにより、オリジナルの製造装置との互換性も確保されました。

CDブートでの簡易テストも無事に通過し、パラレルポートの正常動作が確認されました。

冷却ファンにはホコリが堆積しており、長時間稼働時の熱が安定動作の妨げになっていました。そこで、冷却ファンの清掃を行い、さらにCPUグリスを新しいものに交換することで冷却効率を高め、動作安定性を向上しました。

冷却ファンに付着したホコリを除去しました。これにより、PC全体の放熱性が向上し、長時間稼働の安定化が見込めます。

作業の最終段階で、各動作環境の最終チェックを行いました。Windowsのライセンス認証を行い、必要なドライバが適用されているかの確認も完了。さらに、負荷テストや熱分布の確認を行い、安心してご使用いただける状態で納品しました。

Windows XP英語版のライセンス認証も完了し、正常に起動できる状態に仕上げました。

このように、旧型PCの修理・再構築については、当社にお任せいただければ、可能な限りの最適な環境で稼働できるよう対応いたします。長期使用を前提としたメンテナンスも対応可能ですので、旧型機の延命についてお困りの方はぜひご相談ください！