修理実績

生産設備監視用PCの修理・SCSI HDDのSSD化事例

修理の鉄人実績ブログ
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森田起也@パソコン修理の鉄人・(株)日本ピーシーエキスパート代表

1995年シリコンバレーでパソコンと出会い、プラント制御、カーナビの開発・設計を経て2003年に独立。産業用PC修理延命事業を開始。現在はパソコン修理の鉄人として、千葉県柏市にて、日本全国の生産現場の旧型PC修理・延命を行っております!趣味はトライアスロンでそっちでも鉄人です!!

【ご依頼者様】鳥取県米子市吉岡のお客様

【ご依頼内容】SU03-133Rの旧型PC修理

こちらは、SU03-133Rの正面です。このPCは、1990年代後半に設計された産業用PCで、長時間の稼働と耐久性が求められる工場の制御システムなどで使用されています。旧型PCは、現場の装置との互換性を保ちながら延命を図る必要があるため、部品のメンテナンスが重要です。

背面には、RS-232やパラレルポートといったレガシーインターフェースが搭載されています。これらのポートは、製造現場で使用される古い機器との接続に不可欠です。特にパラレルポートは、古いドングルやプリンターとの接続に重要な役割を果たします。

お客様から送付された付属物一式です。工場ではまだ使用されているボール式マウスも含まれています。ボール式マウスは、内部のセンサー部分にゴミが溜まりやすく、定期的な清掃が必要です。

輸送時の衝撃で、マウスのカバーが外れ、ボールが露出していました。古いボール式マウスはデリケートなため、メンテナンスが求められます。機器の輸送時には、衝撃対策が特に重要です。

パソコン内部です。長年の使用で細かいホコリが溜まっていました。ホコリが冷却ファンや電源ユニットに詰まると、PCの過熱や部品の故障を引き起こす可能性があるため、定期的な内部清掃が不可欠です。

マザーボードの接写です。このPCのマザーボードは、パラレルポートを備えており、産業用の特定の制御装置と接続されるため、互換性のあるパーツが求められます。マザーボードに異常があると、システム全体が停止するリスクがあります。

パラレルポートのテストを行い、異常が確認されました。このポートは、古い機器との通信に使用される重要なインターフェースです。ポートの故障が、システムのダウンにつながるため、修理が必要です。

大量のホコリをコンプレッサーで除去しました。ホコリの堆積は、PCのパフォーマンスを低下させる原因になります。冷却効率が下がると、過熱による部品の損傷リスクが高まります。

パラレルポートは、劣化が進み破損していました。部品の劣化によって信号が不安定になり、接続されている機器が正しく動作しなくなります。早急に修理が必要です。

新品のマザーボードを海外のデッドストックから取り寄せました。旧型PCの修理には、互換性のある部品の確保が難しい場合があり、デッドストック品の調達が解決策となります。

BIOSチップはオリジナルのものを流用し、新しいマザーボードに搭載しました。BIOSは、PCの起動に重要な役割を果たしており、互換性のあるBIOSでなければ、システムが正しく動作しないリスクがあります。

新品のマザーボードを組み込み、システム全体のテストを行いました。マザーボードは、システムの中枢部品であり、その動作確認がシステム安定性に不可欠です。

パラレルポートの動作テストを行い、正常な通信が確認されました。これにより、制御システム全体の安定稼働が保証されます。

マザーボード全体のテストも問題なく完了しました。システムが安定して稼働することを確認できました。

負荷テストも合格し、高負荷状態でもシステムが安定して動作することが確認されました。産業用PCでは、長時間の稼働が求められるため、負荷テストは不可欠です。

パラレルポート端子を新品に交換しました。接触不良や劣化があったため、これを交換することで、長期的な信頼性が向上しました。

オリジナルのHDDから、高耐久SSDへのデータ移植を行いました。SSDに交換することで、システムのアクセス速度が向上し、動作の安定性も高まります。

SCSI HDDからSSDへ移行したことで、システム全体がより高速で安定した動作を実現しました。これにより、将来的な故障リスクも低減されます。

最後に、システム全体の最終確認を行い、すべての動作が正常であることが確認されました。これにより、旧型PCの延命に成功し、今後の長期間の安定稼働が期待できます。