修理実績

在庫管理システム専用PC(WindowsNT3.51)の延命事例

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森田起也@パソコン修理の鉄人・(株)日本ピーシーエキスパート代表

1995年シリコンバレーでパソコンと出会い、プラント制御、カーナビの開発・設計を経て2003年に独立。産業用PC修理延命事業を開始。現在はパソコン修理の鉄人として、千葉県柏市にて、日本全国の生産現場の旧型PC修理・延命を行っております!趣味はトライアスロンでそっちでも鉄人です!!

【ご依頼者様】大阪府泉南郡熊取町朝代西のお客様
【ご依頼内容】FMV-6266CLの電源がはいらない FMV
【鉄人の修理内容】メインボード・電源オーバーホール、HDD交換他

お預かりしたPCの裏面です。

さっそくトップカバーを開けて内部を目視します。部品の脱落、コンデンサの破裂は見当たりません。

HDDの状態を確認したところ、磁気異常個所が7366か所ありました。このHDDは今後は使用できません。また、ファイルの欠損もあるようで、今回の起動不能の直接の原因はHDDの不良クラスタであると考えられます。幸いにして、お客様のHDDバックアップがあったので、その磁気情報を抽出して新品HDDにコピーをしました。


CPUクーラーが劣化しており、冷却性能が落ちております。


オリジナルのHDDからは起動できそうにないので、別途お客様の予備HDDをお送りいただきました。

お客様HDDから磁気情報を抽出しました

テスト環境にて、抽出した磁気情報を使用して、起動試みます。WindowNT SP3が起動しました。

弊社テスト環境のため、ネットワークエラーが出ますが、これは問題ないです

在庫管理システムは無事起動しましたが、当然メイン機がないので、ここでシャットダウンしました(正常動作)


電源ユニットの内部を確認。アルミ電解コンデンサはすべて激しく経年劣化しており、交換が必要です。

CPUのクーラーは異音こそありませんが、かなり消耗していると考えられます

メインボードの電解コンデンサーです。すべて交換必要です。

稼働時の熱分布です。電源ユニット、チップセット、グラフィックチップの温度が60度近くまで温度が上昇しております。冷却機構の劣化によるものと思われ、この状態は故障を早めます

劣化した電解コンデンサを個体コンデンサ、アルミ電解コンデンサに交換しました。

電源部品をO/Hします

部品、基盤を洗浄しました

電源ファンのベアリングをグリスアップしました

O/H完了。きれいになり、動きも静かになりました

CPUファンもグリスアップします

ベアリング部にグリスを封入しました

最小構成にて、動作確認を行います。


メモリテスト合格です。これに合格した場合は、ほとんどの場合メインボードOKです。

本組しました。HDDはもともとついていた故障したものをマウントのみします。

HDDは接続していないので、このようなエラー画面になります(正常)

もし、もともとのHDDを取り付けたとしても、故障しておりますので、起動途中でフリーズします。

冷却機構の性能回復したので、温度分布は正常です。