森田起也@パソコン修理の鉄人・(株)日本ピーシーエキスパート代表
最新記事 by 森田起也@パソコン修理の鉄人・(株)日本ピーシーエキスパート代表 (全て見る)
- 製造現場で使用されている旧型ノートPCのデータ復旧・修理事例 - 2024年10月29日
- 生産設備の監視制御用PC(Windows2000)のフリーズ解消事例 - 2024年10月26日
- Windows2000マシンの現場調査→修理提案の事例 - 2024年10月26日
- ガスボンベ密閉試験機用端末の機種交換事例 - 2024年10月25日
- 東京精密製三次元測定機用端末の仮想化・延命プランの調査事例 - 2024年10月20日
【ご依頼者様】鳥取県米子市吉岡の製造工場のお客様
【ご依頼内容】
工場の製造ライン監視PCの現場でのSCSI HDDバックアップ・新品交換
【鉄人の修理内容】HDD磁気情報コピー・50pin 新品SCSI SSDに交換
20年前のリリース時から、ずっと動いていた製造ラインの監視用PCが最近調子悪くなり、ご担当の方から完全にストップする前に何とかしたいという相談をいただきました。
こちらが現在唯一動いているHDDです。このクローンを作成します。 かなり古い規格の50ピン SCSI HDDです。国内では新品は入手不可能です。
19GBの大容量SCSI HDDです。
想定より大容量なので、;まずは、1TBのHDDに磁気情報を確保します。
あらかじめ弊社でメンテを行ってきたメンテ済み予備PCにHDDクローンを取り付けましたが、なぜか起動しません。
整備PCには、余分なボードが刺さっていることが判明。さらに、ロータリースイッチが一部異なっていたので、これも同じに変更しました。
現場では、よくあることで、他部署で同様のPCを使用していたようで、そこに貸し出したタイミングでスイッチの設定が変更になってしまっていたようです。旧型PCあるあるです。
PCEXでは、現場での経験が豊富なので、このような事態にも対応が可能です。
上記余分なボードを抜き取りました。
4.3GBであると聞いておりましたが、実際には12GBのHDDが刺さっており、準備してきた4.3GBのHDDには磁気コピーができませんでした。
しかし、そういうこともあろうかと予備の大容量SSDに磁気情報コピーすることにしました。
非常用に持ってきていた、大容量のSCSI HDDにてクローンを作成しました。
リムーバブルディスクケースの調子が悪かったので、撤去し、新品HDDを内部に固定しました。これも、工場のPCでよくあることです。接点が多ければ多いほど信頼性が低くなってしまいます。
特に旧型のものを使用する際には、接点を減らすことが信頼性確保に有効です
正常動作を確認し、今後安心して使用できるようになりました。同時に、今後のために予備PCのメンテナンスもすることになりました。
予備PCを確保したものの、10年以上出番がなく、いざというときに動作しないことが非常に多いので、
予備機のメンテナンスは生産設備をストップさせないためには非常に重要となります。また、現場作業を行う際には、どのようなトラブルがあっても、まずは原状復帰ができるようにすることと、
設備を止めないためにできることを迅速に行うことが重要であり、事前準備が非常に重要となります。20年の現場経験があるからこそです。