森田起也＠パソコン修理の鉄人・（株）日本ピーシーエキスパート代表
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【ご依頼者様】栃木県芳賀郡市の法人様
【ご依頼内容】IBM300PL WindowsNTファクトリー運用機が起動しなくなった
【鉄人の修理内容】旧型PC修理
横置き型IBMデスクトップパソコン
背面の通信ボードにはミツトヨ製ボードとドングルが刺さっています。
デスクトップPC本体と電源ケーブルのお預かり
分解調査を始めます。粉塵なども少なく比較的きれいな環境下での操業可能性があります
ATX電源の定格出力を調査します 定格は確保されていますが半導体寿命は経年劣化危険度です。 一般仕様電源から産業用電源への交換必要です
ソフトやデータが保存された最も需要なHDDは汎用のPATAストレージで長期間の運用やファクトリー機器には適しません
WD社製の一般HDD ソフトも環境も記録されたストレージを単体検査実施します
HDDは4万時間超と経年劣化しています また、弊社テスト環境でもOS起動しません ソフトを動作させるためには高度な修復作業が必要です
ミツトヨ製の通信ボード
CPUロジックボードを外して検査します。 最小構成で検証しても通電しない重度な障害です。カスタムされた特殊仕様の場合は数百の半導体部品の検証を行いますが、IBM300PLロジックボードは動作品調達可能部品です。
同型CPUロジックボードを調達しました
調達したボードも生産時期から経年している為、劣化したコンデンサー部品は全数信頼性の高い日本製部品へ交換します
CPUとメモリを組み戻して検証継続
メーカーロゴPOST表示確認
POSTErrorあり 修正します
アイドル状態の半導体部品熱分布をサーモグラフィー撮影して確認 異常発熱無し
産業用電源に交換しました
メモリーを交換して起動検証継続中
windowsNT起動 スタンドアローンでミツトヨの三次元測定機 MCOSMOS起動確認
24時間電源を遮断した後のコールドブート検査 NT起動するがマウスとキーボード反応しない事象あり。 再起動するウォームブートでは認識確認。 準備した複数の別CPUボードでコールドブート検証継続し一番安定するボードへ交換しました
産業用SSDへ交換しNT環境をクローン化転送します
パラレルポートにドングルを装着してミツトヨソフト起動を確認
エージングして半導体温度上昇測定
光学ドライブも故障していたため交換しました
本修理の為に動作検証した同じ仕様のメインボード4基 お客様環境で最も安定動作するメインボードを選択しました。ピーシーエキスパートの旧型パソコン修理は古いOS例えばWindowsNTが起動して終わりではなく、お客様が使われているソフトが今まで通りに動作するかの検証を実施しています
仮組立て
本組立て お送り頂いたミツトヨソフトは今回再インストールすることなく済みました。
本産業用コンピュータ修理で最も重要な三次元測定機 MCOSMOS起動確認を行います。 この状態で10時間エージングし24時間電源遮断してコールドブート試験パスして納品です