森田起也@パソコン修理の鉄人・(株)日本ピーシーエキスパート代表
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【ご依頼者様】千葉県八千代市の法人様
【ご依頼内容】東芝 EQUIUM7450S2 PV45S2のWindows98パソコンを他社さんで修理したがすぐに壊れた。
【鉄人の修理内容】全く異なるメーカーの程度の良いコンピュータをベースにリビルド修理・HDDを新品に。
東芝製デスクトップパソコン EQUIUM7450S2 PV45S2KB 昔は東芝はデスクトップパソコンも製造していました。
他修理店にて修理したようで、ケーブルが改造されていました。
他店様修理後も症状が再発したとのことです。
電源ユニットは動作しておりません。
メインボードをまずは目視チェックしました。特に悪いところはないようです。
電源ユニットはコンデンサ不良はありませんが、レギュレータが怪しいです。。。
懐かしい、CPU、PentiumIIです。CPUはまだまだ動きます。
オリジナルHDDを外します。ここから磁気情報を抜いて安全を図ります。古いコンピュータをお使いのお客様は、たいていの場合、最新のパソコンでは動かないアプリをお使いで、インストールするためのFDDやCDが残っていない場合が多いです。だからこそ、HDDの複製を作る磁気情報抽出作業が非常に重要となります。
このHDDは、48000時間ほど使っているようです。車で言うと、48万キロです!この部品は交換必須です!!!!
交換予定のHDDにひとまずデータとシステムを転送します。なお、テストでは、作業のしやすい2.5インチのHDDを使用します。
良品の電源ユニットをメインボードに接続しても、起動しません。メインボードが故障しているようです。メインボードの故障原因を調べるより、PCを変えたほうが速いという判断のもとに、同じくらいの年代の互換性の高い別PCのボードを海外から仕入れます。
こちらが代替PCです。タワー型になっています。チップセットの世代はIntel 440BXファミリーです。
グラフィックドライバーを交換し、無事起動するようになりました。ブルースクリーンにならないような最適な別PCを選定するのは、非常に高度な知識と経験が必要となります。弊社にはその超高度なノウハウがあります!!
仕入れたボードは、整備済みで、ISAポートも備えております。今までと同じようにお使いいただけます!
作業用の2.5インチHDDから、本番用の3.5インチHDDに磁気情報をコピーします。
仮組して、ばっちり起動しました。
本組してお客様アプリがきちんと起動することを確認しました。これで、今後数年間きちんと動いてくれることでしょう。
パソコン修理の鉄人は、修理ではなく、敢えて状態の良い、全く異なるメーカーのパソコンに移植してしまうという「神業」も使うことがあります。
修理はあくまで手段です。目的は「お客様の悩みを解決」することなのです!