森田起也@パソコン修理の鉄人・(株)日本ピーシーエキスパート代表
最新記事 by 森田起也@パソコン修理の鉄人・(株)日本ピーシーエキスパート代表 (全て見る)
- 製造現場で使用されている旧型ノートPCのデータ復旧・修理事例 - 2024年10月29日
- 生産設備の監視制御用PC(Windows2000)のフリーズ解消事例 - 2024年10月26日
- Windows2000マシンの現場調査→修理提案の事例 - 2024年10月26日
- ガスボンベ密閉試験機用端末の機種交換事例 - 2024年10月25日
- 東京精密製三次元測定機用端末の仮想化・延命プランの調査事例 - 2024年10月20日
電子部品、特に電解コンデンサーは消耗品であり、時間がたてば寿命を迎えます。また、HDDも同様で寿命があります。
30年前のパソコンは、今でも動くことがありますが、これは奇跡的に動いているといえそうです。
旧型パソコンを修理もしくは延命するということは、いずれ故障するまでの時間を延ばすことであると認識する必要があります。
一般的に、電子機器の故障確率と時間の関係は、「バスタブ曲線」を描くことが知られています。
つまり、故障の修理や延命措置というのは、あくまで次の故障までの時間を延ばすための手段であり、永遠に故障しないようにすることではありません。。
それでは、故障しないようにする方法はあるのでしょうか????
究極の延命方法は、「仮想化」です!
仮想化について
現在は、パソコンの性能が向上し、数年前の処理速度の数十倍、100倍以上の高性能を実現しました。このため、最新のWIndowsで、バーチャルマシンというものを動かすことができるようになりました。
つまり、最新のパソコン上で昔のパソコン環境を作ってしまうことができるようになったのです。
Windows7上で、WIndows98が動いています
旧型パソコンをこの、仮想環境に置き換えることにより、機械の寿命から解放することができます。つまり、仮想環境に移行することにより、今後電解コンデンサの寿命やHDD故障のリスクがなくなることになるのです。もちろん、仮想環境を動かしているコンピュータの故障リスクはありますが、仮想環境というのは、非常に容易に別のパソコンに引っ越すことができます。
ただし、仮想環境を作るうえでネックとなるのは、インターフェース部品です。例えば、ISAボードを使用している場合は、仮想環境を提供するコンピュータにもISAボードがついている必要があります。
まとめ
旧型コンピュータを修理、延命したら、永久に故障しなくなるわけではなく、あくまで寿命で故障するまでの時間稼ぎにしかなりません。これを克服する方法が「仮想化」という技術ですが、仮想化するためには、プラットフォームとなるパソコンが、物理的に元のパソコンの拡張ボード等をサポートする必要があります。経験的に、RS232Cや、SCSIを使ったようなシステムでしたら、ほとんどの場合仮想化が可能です!
30年前のパソコン修理、仮想化に常にチャレンジしているパソコン修理の鉄人でした!お読みいただきありがとうございました。