森田起也@パソコン修理の鉄人・(株)日本ピーシーエキスパート代表
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フラッシュメモリには寿命がある
SSDは、NANDフラッシュメモリが使われています。このNAND型フラッシュメモリには、書き込み回数の上限があります。
NAND型フラッシュメモリは、主に、SLC型、MLC型があり、前者は1つのセル(1つの箱)に1か0かを保存し、後者は1つの箱に複数の値を保持するような仕組みになっています。SLCは、記憶容量を多くできない代わりに、2値だけなので信頼性が高く高速です。また、長寿命です。MLCは記憶容量を大きくできるけど、信頼性が高くなく、寿命が短いです。
フラッシュメモリには、大量のセル(箱)があり、この中に、電子を入れて箱の電圧を見ることによって、データを記憶します。しかし、何度も箱の電圧を変えると、だんだん劣化して箱の電圧がおかしくなってしまい、こうなるまでの書き込み回数が一般的にSLCは10万回、MLCは1万回程度といわれています。したがって、多くの箱の中でも、特定の箱だけ書き換えられないように、書き換え回数を分散化することが一般的であり、これをウェアレベリングといいます。
ウェアレベリングとは?
NAND型フラッシュメモリはには、寿命がありますが、この寿命を延ばすための技術です。各社特許技術となっている非常に重要な技術です。簡単に言うと、HDDでは例えば、HDDの先頭から〇〇番目の場所にデータを書き込むことが可能です。
SSDにも、同じ命令をすることはできますが、例えば、この命令を1万回やって、同じ場所にデータを1万回書き込んだらすぐに寿命になってしまいます。実は、SSDは、こういうことを防ぐために、内部的に自動で同じアドレスへの書き込み命令が来ても、別の場所に書き込むようになっているのです!!!
まとめ
NAND型フラッシュメモリには、SLC型、MLC型があり(今はTLCもある)SLCはMLCの10倍寿命が長い。実際には、ウェアレベリング技術を使って、実用的な範囲まで寿命を延ばすことに成功しています。
しかし寿命があることには変わりがないので、このことをきちんと認識したうえでSSDを使うのが良いかと思います。
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