森田起也@パソコン修理の鉄人・(株)日本ピーシーエキスパート代表
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昔のデータを復旧できるか?ということですが、これは、保存したメディアがどのくらいの年数データを保持できるかということと同等なので、メディアの保存について解説します。
フロッピーディスク
FDは、磁気の円盤でできています。フロッピーディスクは、ヘッドと接触することにより磁気を読み取ります。したがって、ほこりや汚れが付着すると読み取りができなくなります。ウィキペディアによれば、JISでは300万回の使用に耐えられるようにしなければならないとのことです。磁気、埃、湿気、紫外線に弱いが、適切に保存されていれば、100年くらいはデータを保持できるそうです。
こちらのサイトには、2,3年経つとエラーが出るとも記載されているので念のためフロッピーは注意したほうがよさそうです。
CD-R/DVD-R等
書き込まれたデータの寿命はないが、メディア(ポリカーボネートや、被膜)に寿命があり、一般に10年から100年とされています。保存状態が悪ければそれより寿命が短くなります。特に、紫外線に弱いので冷暗所に保管するのがよさそうです。とにかく、光学ドライブは湿気と紫外線に弱いので、条件が悪ければ5年~20年で読み取り不能になるといわれています。
HDD
HDDは、器械的構造を持ち、磁気に弱いだけでなく、経年劣化にも弱いです。経験的に、10000時間使うとへ立ってきます。20年前のHDDより最近のHDDのほうが壊れやすい感覚です。最近のHDDは、5年くらいから故障してくると思ったほうが良いと思います。もちろん数十年の長期保存には向かないかと思います。
USBメモリやSDカード
USBメモリは、不揮発性のメモリセル(フラッシュメモリ)を使用しているので、永久にデータが残ると思ってませんか?実は、全然違います。不揮発性のメモリは、長期間読み書きをしないと、電荷が蒸発してしまい、データが消えます!!!!USBメモリに通電すればよいというものではなく、再度書き込まないと蒸発するのです!!!!!一般的には、5年から10年放置するとデータが消えるとされています。
まとめ
3年前のデータを復旧することは可能な場合は多いですが、対象メディアの保存状況によりメディアの寿命(つまり復旧の可能性)は大きく左右されます。高温多湿の場所には長期間保存はできないと考えていただいたほうが間違えなさそうです。
デジタルデータは一見長期間保存できそうなイメージがありますが意外とその保持期間というのは短いものです。やっぱりアナログが一番かもしれませんね。。
パソコン修理の鉄人は、データ復旧や、データバックアップの方法もご提案いたします。