20年前のINCA 化学分析装置の制御PC（HP VECTRA VL800・Windows2000)の修理・延命 | パソコン修理の鉄人（達人）

【ご依頼者様】愛媛県新居浜市のお客様
【ご依頼内容】VECTRA VL800が起動しなくなったので、最短でなおしてほしい
【鉄人の修理内容】マザーボード交換、電源ユニットのO/H　HDDを産業用高耐久SSDに交換



「パソコン前面」の状態です。特に大きな傷・汚れ等はありません。



「パソコン裏面」です。大きな傷やネジ抜けなどは無い様です。







起動しないので、まず内部を確認しました。輸送による部品の脱落等はありません。デスクトップPCの場合は、特にPCIのインターフェースボードが脱落したり、グラフィックボードが脱落することが多いので、中身を確認せずに電源を入れるのはご法度なのです！！



HDD2台のうち、上1台のみが接続されています。このようにタワー型のPCは、予備のHDDスペースがありますので、予備HDDを設置することをお勧めしております。



HDD2台内蔵されています



使用時間が412時間で新品に近いですが、高耐久品に交換することを推奨します。おそらく、設備屋さんが交換したものと思われますが、この高官HDDは汎用のものなので、産業用途には向いておりません。
この時代の産業用HＤＤは通常では入手できませんが、弊社は汎用ＨＤＤを選別することにより高耐久ＨＤＤを供給可能です。


RIMM及び、CRIMMです。



グラフィックボード、通信ボード3枚内蔵しています いずれのカードもUSEDは海外から調達可能です。つまり、予備ＰＣが製作可能ということなのです。



マザーボード上の電解コンデンサーが気持ち膨らんでいるようです。 海外から同機種マザーボード入手可能です



POSTコードは全く吐き出しません。マザーボードが動作していないようです



電源ユニット内部目視します。電解コンデンサーの液漏れはありませんが、劣化しております 。産業用互換新品電源は入手可能です



イギリスから同型のメインボードが届きました。1か月もかかりました



メインボード交換したら、正常起動しました。 メインボード故障が確定しました



メインメモリは正常です



光学ドライブは劣化しているものの、動作しております FDDは正常動作しています



交換用メインボードにてOS起動OK



電源ユニットの電解コンデンサをすべて新品に交換しました



CPU冷却機構O/Hしました。グリスは高性能タイプを使用しました。これで、冷却性能が新品時より向上しております。



メインボードテスト合格。



HDD磁気情報の修復をしました。



修復済みのHDD磁気情報を左の産業用SSDにセクタ単位でコピーしました。ＯＳ含みすべてコピーしました。


OS起動時に、PCIスロット競合が発生しました。



Windows2000起動しました



IDEチャンネルが競合しています



プライマリIDEチャンネルの競合の表示がされていますが、これは、使用していないUltra ATA Channelとの競合ですので問題ありません。

これらのエラーの原因は、メインボード交換をしたことによる､BIOS設定値がすべて初期化されたためです。これらを適切に直し無事納品ができました。

メーカーはもちろん、通常のPC修理屋さんが対応不可能な20年以上昔のPCでも、日本ピーシーエキスパートは世界中から保守部品を入手し修理だけでなく延命も行います。
今回は、UKからメインボードを輸入し、その他のパーツは日本製高性能パーツに交換をすることにより延命をしました.。
結果的に、設備を再度動かすことができ、メンテナンス契約により今後数年は安心して本来の業務に集中できる体制を構築できました。

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