森田起也@パソコン修理の鉄人・(株)日本ピーシーエキスパート代表
最新記事 by 森田起也@パソコン修理の鉄人・(株)日本ピーシーエキスパート代表 (全て見る)
- オンプレ電子カルテシステムのサーバー故障の調査事例 - 2024年10月8日
- 生産設備の監視用PCでブルースクリーンが出て不安定 - 2024年9月25日
- ホテルの設備監視システム用サーバーの修理・延命事例 - 2024年9月24日
- 生産設備監視用PCの修理・SCSI HDDのSSD化事例 - 2024年9月21日
- 設備制御用のFAPC FC-20XE(Windows2000)の機種変更事例 - 2024年9月19日
【ご依頼者様】千葉県佐倉市の法人様 産業用コンピュータ修理延命
【ご依頼内容】Windows98ファクトリー運用Optiplex GX200が起動しなくなった
【鉄人の修理内容】メインボード、電源ユニットの経年劣化した半導体コンデンサ部品の交換オーバーホール作業
「パソコン前面」にはフロッピードライブと光学ドライブが実装されています
「パソコン裏面」CPUボードにオンボードのインターフェースとは別にSCSI通信ボードが刺さっています
パソコン本体 お客様環境下でどのように接続設置されているかの状況写真もお送り頂きました。
到着直後の状態を確認するためコールドブート検査実施
Windows98の起動、デスクトップ表示をを確認しました。
初回起動を確認後すぐにシャットダウンしパソコン内部の状態を確認します。
産業用コンピュータに限らず最も重要な部品はOSやソフト、データを記録したストレージです。
ストレージは消耗部品の為、何年経過しているか何時間運用しているかで必ず劣化を生じる部品です。
時としてヘッド障害やプラッタ障害、クラッシュして磁気情報の復旧が必要な場合がございます。
本HDDはそこまで至っていませんが、民生PC用の汎用HDDで産業用への交換必須です。
産業用ディプリケータでオリジナルHDDの状態を検証します。
目視でマザーボードの状態を確認します。ご利用環境によっては埃や油、粉塵などで劣化が進行している場合があります。
オーバーホール前の マザーボード温度測結果です。サーモグラフィカメラカメラで半導体部品の発熱状態を測ります。
ウォームブート検査実施 POST正常メーカーロゴ表示を確認。
検証用ストレージにクローン化したHDDで改めて起動検証 運用OSはWindows98 磁気情報に大きな損傷はなくスムーズな起動です。
マザーボード、電源ユニットの オーバーホールを実施するため全分解しました。
経年劣化が進行した半導体コンデンサー部品を全数高信頼性の日本製部品へ交換をしました。
オーバーホール後の マザーボード温度測結果です。
電源ユニット内部には大型のコンデンサー部品が用いられていますこれらも全数の交換をしました。
産業用ストレージに磁気情報を複製する事で、連続稼働させる機会の多い産業用途にも安心した操業が可能です。
産業用ストレージ5インチベイにをマウントしました。
Windowsのシステムのプロパティー。 最適化を確認。
運用ソフトjeolSystems SpecXPS光電子分校装置の起動を確認しました。
写真では判明しづらいですがダイアログ左右に流れるようなノイズが発生することを確認
調査に因りオンボードGPU劣化により表示ノイズが発生するため、PCIバスで同解像度が出力可能なボードを実装する方針としました。
本組をしました。
故障したVGA端子をふさぎ 増設した映像出力端子をお使いください。 DVIにも対応しています
運用ソフトの起動を確認しました。ノイズもなくクリアに表示できることを確認しました。
24時間以上の電源断後にコールドブート試験を数日繰り返し、エージングを行い、実運用下でのリスクに近い状態を再現し安定動作を確認して納品準備します。