森田起也@パソコン修理の鉄人・(株)PCエキスパート代表
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SSDのオフセット調整はなぜ必要か
オフセットとは英語で埋め合わせる、補正するなどの意味がありますが、パソコン用語では基準の位置からの差を示す値です。例えば、メモリの連続した領域にデータの集合体が記録されている場合、集合体の1つへアクセスするとき、集合体の先頭との距離から求める位置を指定する必要があります。この基準の位置から相対的な距離を示す数値がオフセットです。SSDはHDDと比べて読み込みや書きこみの速度が速い傾向があるので、交換することでCPUやメモリの性能を最大限に活かし、パソコンのパフォーマンスを向上することができます。しかし、新しいSSDに交換しても速度が遅くなってしまうことがあります。その理由はパーティションアライメントのずれが関係しています。このパーティションのオフセットを正しく調整することで、SSDを最大限に生かすことが可能です。
パーティションアライメントのズレを確認する
パーティションアライメントのズレは、Windowsのインストーラ以外の何かが原因でSSDが初期化された、もしくは古いコピーツールが原因とされています。では、パーティションアライメントのズレを確認する方法についてご紹介します。スタートメニューをクリックし、「msinfo32.」と入力します。そこから「コンポーネンツ」「記憶域」「ディスク」と進み、表示されたリストから「パーティション開始オフセット」の値を確認してください。この値が「4096」で割り切れる場合は、パーティションアライメントのズレはありません。しかし、割り切れない場合はパーティションアライメントのズレが考えられるので、オフセット調整が必要になります。オフセット調整には専用のPCソフトを使用します。
ハードウェアが問題の場合
ハードウェアが原因でフリーズが発生している場合は、パソコンの本体に問題があるということになりますので、パーツを交換するなどの修理をすることによって解消が可能になります。ハードディスクが傷ついている場合や、CDドライブ、DVDドライブが物理的に壊れてしまっている場合などがこちらのケースに該当します。
ハードディスクは非常にデリケートなもので、磁石を近づけるだけで壊れてしまう可能性もあるだけでなく、少し歪みが加わるだけでも使えなくなってしまう可能性がありますので、外部からの衝撃などは避けて使用しなければなりません。起動をする度に警告メッセージが表示されるケースはハードウェアに問題があるケースが考えられます。
HDDからSSDに移行した場合、オフセット調整は必須
非AFT-HDDからSSDへ移行した場合、物理セクタの違いからパーティションアライメントのズレが発生する場合があります。SSDの書き込みは4096バイト単位で行われますが、非AFT-HDDは読み書きが512バイトです。そうなるとオフセットが4096の倍数と合わないため、調整が必要となります。もし正しく調整されてないと読み書きの速度が低下し、アクセス回数が増加してSSDの寿命を縮める可能性があるのです。また、Windows Updateの不具合になることもあります。パーティションアライメントのズレを放置すると、アクセス数が増え、SSDの寿命や動作の不具合に繋がるので、パソコンを高パフォーマンスで使うためにも、SSD交換を行った際はオフセットを確認し、必要であれば調整しましょう。