森田起也@パソコン修理の鉄人・(株)PCエキスパート代表
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通電しなくても保存をキープするHDDの構造
記憶装置にはメモリがありますが、メモリはパソコンの電源を消すと、その中に記憶されたデータは消えてしまいます。しかし、HDDは不揮発性の記憶装置なので、通電していない状態でも保存したデータを保有し続けることが可能です。HDDにはアルミニウムやガラスなどの素材でつくられた高速回転している円盤に、磁器ヘッダという機器で時期を使用し、データの読み書きを行います。HDDは「磁器ディスク」「スピンドルモータ」「磁気ヘッド」「アクチュエータ」と呼ばれる4つの部品で構成されており、それぞれHDDを機能させるために必要な役割を持っています。
磁器ディスク
プラッタとも呼ばれる磁器ディスクは、HDDのカバーを開くと中央部に搭載されている磁性の円盤で、データの記憶に欠かせない部品です。通常は1枚ではなく、複数枚のディスクで構成されており、それぞれの片面、もしくは両面にデータが記憶されます。また、この磁器ディスクの枚数は多いほど、容量が多いことが特徴です。作動中の磁器ディスクは高速回転するため、高い剛性と耐衝撃性が必要であり、アルミやガラス、セラミックといったハードな素材を使うため、名前にハードディスクと使われているのです。非磁性の素材である場合は記憶用の磁性体を塗り、記録できるようにしています。
スピンドルモータ
スピンドルモータとは、磁器ディスクを回転させるためのモーターです。5400rpmや 7200rmpなど記載されていますが、これは1分間あたりの回転数をあらわしています。回転数は主に4200rpm、5400rpm、7200rpm、10000rpm、15000rpmの5つがあり、回転数が速いほどデータの読み書きが速いことが特徴です。しかし、高速なほど熱を発しやすく、エラーなどが起きることがあります。
磁器ヘッド
磁器ディスクのデータを読み書きするために必要な小さな部品で、ディスクの枚数に合わせて搭載されており、両面に記憶する場合はそれぞれの面にあります。データを書き込みする時は電流を磁力に変換し、ディスクの表面に磁力を与えて記憶します。一方、読み取りでは磁気抵抗効果を起こし、電気抵抗が変化したものを判別して読み取る方法が、HDDの読み書き方法です。
アクチュエータ
アクチュエータは磁器ヘッドを任意の位置へ動かすための部品で、位置決め装置と呼ばれることもあります。磁器ディスクの上を半径方向へ素早く移動する繊細な動きをする部品です。HDDは磁気ディスク、スピンドルモータ、磁気ヘッドとアクチュエータという4つの部品で構成されており、磁力を使ってディスクにデータの読み書きを行う仕組みになっています。熱や衝撃に弱い部品なので、取り扱いには注意しましょう。