森田起也@パソコン修理の鉄人・(株)日本ピーシーエキスパート代表
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CD/DVDをうまく読めなくなることは、古いパソコンで結構多いです。原因と対処方法を解説します。
光学ドライブの仕組み
CD/DVDは、どうやって情報を記録しているかご存知でしょうか?
CD/DVDメディア(以降メディアと書きます)には、デジタル信号(1か0)が記録されています。には、非常に小さい凹凸が渦巻き状に配置されており、レーザー光線を当てて、その反射の状態を確認して、凹凸を判定します。このように1、0情報を取得しています。なお、CDに記録されている情報を直線にすると、5kmの長さになるそうです!!!!ちなみにアナログレコードは、せいぜい1600mくらいです
レーザー光は、非常に精密な光でカメラのようにピントを合わせる必要があります。しかしながら、経年劣化や振動、埃などでピントが合わなくなってしまうことがあります。こうなると信号を読み取りにくくなったり、読めなくなってしまいます。
光学ドライブは、非常に精密な調整を必要とする消耗パーツを使っているのです。
エラー訂正について
アナログのレコードを使ったことがある人ならお分かりかと思いますが、少しでも傷がついていると、レコード再生音に「プツッ」とノイズが入ります。しかし、CDやDVDはまったくノイズが入らないのはなぜでしょうか??これは、「エラー訂正」という技術が使われているからです。多少の傷がついていてそこのデータが欠落しても、訂正するような仕組みが備わっているのです。例えば、アナログレコードと異なり、データを連続的に記録をせず、データを細かく区切っていろいろなところに分散して記録しています。これにより、傷がついても欠落するデータを分散しています。
CD/DVDの傷について
上記のエラー訂正のおかげで、CD/DVDは比較的傷や汚れにに強いメディアといえますが、同心円状の傷には非常に弱いので注意が必要です。一方法線方向の傷には、とても強いので、CDやDVDを磨くときは、アナログレコードと異なり、同心円上には磨かず、法線方向に磨いてください。
万が一傷が多くついてCD/DVDの読込ができなくなった場合は、研磨をする以外復旧の方法はなさそうです。
これは、DVDレンタル等で使用されている研磨機です。
ちなみに、CD/DVDのレーベル面(記録面と反対側)にタイトル等を書くときは、ボールペンはNGです。ボールペンで字を書くと記録されている凹凸を壊してしまうからです。タイトルはフェルトペンで書いてください!
CD/DVDピックアップのクリーニングについて
CD/DVDをうまく読めない時には、市販のクリーニングきっと等がありますが、経験的にこれらで劇的に改善することはあまりないようです。
それどころか、綿棒等で余計なちからを与えてしまい破損してしまうリスクもあります。
まとめ
CD/DVDの読込が悪い時には、下記を試してください
- 同心円状の傷がついていない?
ついている場合は、研磨機で修復すればなおることが多いです - レーベル面(記録面と反対側)にボールペン等で字が書かれている場合、傷がある場合
残念ですが、記録が失われている可能性があります。 - CD/DVDメディアには傷がついておらずそれでも読み込みができない場合
光学ドライブ装置そのものに問題がある可能性が高いです。修理の相談をするか、USB外付けのDVDドライブをお使いいただくのが良いです
弊社では、光学ドライブの交換修理をやっております。どんな機種でも対応が可能です。こちらのお問い合わせフォームからお気軽にご相談ください!